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家族信託(民事信託)

人は対策ができる時には何もせず、問題を感じた時には何もできない

超高齢者時代の到来です

日本の人口推移は2030年には高齢化率31.6%、2050年には高齢化率38.8%に到達します。
この先、資産管理において何ら対策を取らなければ、認知症等による意思能力喪失により、不動産・預貯金等はデッドストック化し、新たに収益を生み出す原資となり得ず、逆に家族間におけるトラブルのもとになります。 厚生労働省の発表(2015年1月)では、2025年時点で認知症患者700万人、65才以上で5人に1人の割合です。






意思能力喪失(成年後見)で、資産の処分は基本できなくなります。
→ ご本人様の財産を維持管理が目的のため、原則、借入・担保提供不可
  新たな契約行為の中断(金銭消費貸借、請負契約、定期借地等)
→ 不動産、預貯金、有価証券投資、不動産投資、自社株等の資産の実質凍結化
→ 取締役の欠格事由に該当し退任(資産管理会社は注意)
→ 自社株の議決権行使はできる?(財産管理行為?)
→ お子様、お孫様にお年玉やお小遣いも不可
→ 贅沢禁止


家族信託(民事信託)について

今、家族信託(民事信託)という制度が注目されています。

では、家族信託(民事信託)とは何か?

信託とは、委託者兼受益者(財産を預ける人 例 父)が、受託者(財産を預かる人 例 子)に、自己の財産を信じて託すことをいいます。
財産を預かった受託者は、委託者兼受益者のために預かった財産を管理、運用、処分します。

家族信託を利用するケースの中で最もシンプルなものは下記のとおりです。
判断能力が少し低下してきた父と子との間で、信託契約を締結します。
その後、父(委託者兼受益者)に代わって、子(受託者)が、本人名義の預貯金や不動産を管理、運用、処分します。
信託期間は、信託契約締結時から父が亡くなるまでとします。
その後、信託期間中に、認知症等により父の判断能力が無くなってしまった場合でも、受託者である子が、父の預貯金や不動産を管理、運用、処分し続けることができます。
父が亡くなると信託契約は終了し、受託者である子が管理してきた父の財産(遺産)は、相続人(子)や父が信託契約の中で指定した方等に承継されます。


家族信託の特長

1.成年後見制度と違い、裁判所の関与がない。
2.契約は非常に柔軟で自由 ※ある意味何でも決められる
3.不動産の処分ができる
4.ファミリー化ができて、次の世代と繋がれる
5.新しい提案と安心提供で信頼関係がより強固になる
6.遺言の代用機能もある(例えば、二次相続以降の資産承継者指定可能)


家族信託の一例(収益物件オーナーの場合)


信託契約委託者兼受益者 父親 → 受託者 長男
信託対象財産は収益物件とその家賃が入ってくる口座
不動産の登記名義を受託者名義に変更
(記載例) 所有権移転   令和2年2月7日 信託
受託者 子
金融機関で信託専用の「信託口 口座」を開設 ※開設できる金融機関は限られています。
*受託者である子が、家賃の入金確認、不動産の管理・修繕、賃貸借契約の締結、賃貸借契約の解除等全てを行う(管理会社に委託してもOK)。
賃料収入は、委託者兼受益者である父のために受託者が預かっているだけで、家族信託はさまざまな不動産オーナーのために使えます!

1.自宅から老人施設へ移住する 高齢の不動産オーナー
2.不動産賃貸業、資産管理をしている 高齢の不動産オーナー
3.共有の持分を有する 高齢の不動産オーナー
4.相続対策を計画している 高齢の不動産オーナー
5.前妻と後妻がいる 高齢の不動産オーナー

活用パターンはまだまだたくさんあります!


家族信託組成に関わる報酬(例)
総額5,000万円以下の場合
・不動産コンサルティング業務報酬 216,000円(税込)
・信託手続き司法書士報酬     216,000円(税込)
・信託登記の登録免許税     約100,000円
(土地評価額2,000万円、建物評価額1,000万円の場合)
・公証人手数料          約30,000円
合計562,000円


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